テキスト ボックス: もりのこぼれ話 ふむふむ  
むらじいの森のこぼれ話コーナーじゃ。
面白いお話、役に立つお話があるぞ。


ふむふむ。


下の項目名をクリックすれば、全文が読めるのじゃ。
             
真冬の日光浴

観察センターからヘイケボタルの湿地へ向かう道で、湿地の少し手前で道端の桜の木の下に膝丈ほどの木が何株か、若々しい色の葉をつけています。良く見ると黄緑色の小さな花を・・・

冬芽の楽しみ

モンキチョウ広場から見渡す森では、十二月ともなると落葉樹は紅葉も終わってすっかり葉を落とし、常緑樹は一段と色濃くなってコントラストを強く見せてくれます。葉を落とした樹々は・・・

葉っぱ・樹の寿命は?

秋、紅葉が始まり、やがて落葉の季節になります。冬にすっかり葉を落としてしまう樹の葉は春に芽を出して、その年の冬までの一年間の寿命だとわかります。ところで・・・

変な名前のシダ 長倉町の入口から入り、もうすぐミズキの谷かなというところで左手にある観察内板に「このガケには、シダがはえています。このシダには、・・・・・
毒だぁ! そこらここらによく見かける「ドクダミ」は、名前は毒でも毒ではなく解毒とかその他いろいろな効能をもつ薬草であることことは、ご存じのとおりです。・・・・・
雌雄異株・同株 私の好きなミズキの道を歩くときの必携ツールに樹木ウォッチングマップがあります。マップにのった樹木番号1番から50番の樹々を毎回全部見るとは限りません。・・・・・
「倒れた樹はどうなる?」 観察センター前の小道を入ると(?)の案内板を立てて根っこを見せて倒れた樹が!普段は見ることのできない地中の根っこの様子を観察することができます。・・・・・
「桜の葉に蜜腺」 森を描く会の人が描いている桜の紅葉をみていたら、葉柄に小さな凸を描いています。
なんだろ? と私も落ち葉を拾って・・・・・
「なく」 猛暑の夏、セミの声が森の中を占拠したかと思うばかりでしたが、気がつくと虫の声に主役の座を渡しています。あれ? セミは虫じゃないの? 鳴いている虫・・・・・
「植物素材のやすり」 毎月第4土曜日の「自然とあそぼう」(ハンミョウの会)で、葉っぱの手触りを試してみることがあります。ヘイケボタルの湿地で人気があるのは・・・・・
戻 る
           
            真冬の日光浴
(2009年2月)

観察センターからヘイケボタルの湿地へ向かう道で、湿地の少し手前で道端の桜の木の下に膝丈ほどの木が何株か、若々しい色の葉をつけています。良く見ると黄緑色の小さな花を沢山つけています。ここ横浜自然観察の森では、冬に日当たりの良い林のあちこちに見られます。
この真冬に葉っぱをつけているので常緑樹かなとも思います。名前を聞くと「オニシバリ」とか「ナツボウズ」とか呼ばれるそうです。ジンチョウゲ科だそうで、言われて見れば花や葉の形がそっくりですが、花の匂いはご本家の沈丁花ほど強くはありません。沈丁花では滅多に実がなっているのを見られませんが、オニシバリは5,6月頃真っ赤に熟した実を見せてくれます。但し雌雄異株ですから、雌株にだけ実がつきます。つやつやとした紅色から、美味しそうに見えますが、とても辛いと聞きましたので味見はしたことがありません。あちこちに実生の若木が見つかるので、多分小鳥たちにとっては「やめられない、止まらない」辛さだと好評なのでしょう。
「オニシバリ」の名前の由来は、樹皮が丈夫で鬼も縛れるから。
「ナツボウズ」は、夏になると葉がなくなって坊主になっているから。
庭樹で良く見る沈丁花は常緑樹ですが、この樹は落葉樹なのです。ただ、桜やコナラのように夏緑なのでなく、冬緑なのです。桜やコナラなどが葉を落とした初冬に若葉を出し、赤い実をつける初夏の頃はすっかり落葉して文字通り坊主になっています。そう、ナツボウズは冬になって辺りの葉が落ちて林の下まで光の届く時期を待っているのですね。道理で杉檜やアオキ、シイの木などの常緑樹の近くには見られないはずです。真冬にこそ出来る日光浴をたっぷりと堪能している姿に和まされるのは私だけでしょうか。

           
            冬芽の楽しみ
(2008年12月)

モンキチョウ広場から見渡す森では、十二月ともなると落葉樹は紅葉も終わってすっかり葉を落とし、常緑樹は一段と色濃くなってコントラストを強く見せてくれます。葉を落とした樹々は寂しく見えるという人もいますが、ハンミョウの会「自然と遊ぼう」ではよくこの時期に「来年の春を探しに行こう」と言って冬芽を探しに出かけます。遠くに見える落葉樹林も良く見るとほんのりと霞んで薄化粧をしたように見えます。近寄って見るといろんな形、色の冬芽が見えてきます。そう、冬芽は落葉のすぐあとに育ち始めているのですね。常緑樹もしっかりと冬芽をつけているのが見えます。
まずセンター入口左手のムラサキシキブや、すぐ前にあるアカメガシワは細かな毛のある葉をギュッと小さく畳んで裸で寒さを堪えています。裸のままなので「裸芽」(らが)と呼ばれます。そうかと思うと、この森でよく見られるミズキは、つやつやの紅色のコート「芽鱗」(がりん)をきっちりと着込み、桜林にあるコブシ等は毛皮つきの芽鱗まで着込んでいます。芽鱗のある芽は「鱗芽」(りんが)と呼ばれます。私は見分け方のポイントの一つとして「芽鱗痕」(がりんこん)を見ます。
枝の先端にある今年の芽から下へ辿っていくと、枝をぐるぐると取り巻くような輪縞を見ることがあります。この輪縞は芽鱗の落ちた痕で、これが「芽鱗痕」です。この輪縞の有無で、その樹の芽が鱗芽か裸芽かがわかります。樹齢を知る手立てというと「年輪」を思い浮かべますが、芽鱗痕がある樹では、先端の芽から芽鱗痕まで、芽鱗痕と芽鱗痕の間が一年で伸びたものなので、これを見れば輪切りにすることなしに数えることが出来ます。

さて、芽というと葉になる「葉芽」と、花になる「花芽」がありますが、アオキやニワトコ等のように一つの芽のなかに花と葉の両方が入っている「混芽」(こんが)もあります。…叩くと音がするか?なんて、つまらんこと言ったりして…
照葉樹のタブノキやシロダモはどんな冬芽なのか見に行ったり、それぞれの冬芽達がどんな工夫をして寒さをしのいでいるのか考えてみるのも楽しみです。

12月に春?。1月?冬の真っ最中!。2月?ヘイケボタルの湿地にヤマアカガエルが卵を産んだってまだまだ冬!と思っても、遠くから見る落葉樹林の薄化粧は段々色を増してきます。冬芽は春をめがけてどんどん変わっていきます。何回も森にきて「ご機嫌いかが?」と話しかけてみてください。私は公園や、いつもの通り道にあるいつもの樹を時々見に行くのを楽しみにしたり、「自然と遊ぼう」の参加者に楽しみのおすそ分けをしているのです。

[参考文献]森の案内人・ハンミョウの会 季節のいきものワンポイント講座

                      葉っぱの寿命は?(2008年10月)

秋、紅葉が始まり、やがて落葉の季節になります。冬にすっかり葉を落としてしまう樹の葉は春に芽を出して、その年の冬までの一年間の寿命だとわかります。

ところで常緑樹と言われる木の葉は、何十年もずっと緑の葉としてそのまま生き続けているのでしょうか。見ていると毎年新芽も出ていますから、どんどん増えていくのでしょうか、入れ替わっていくのでしょうか。

横浜自然観察の森の中にもあり、横浜市内では街路樹や公園、寺社の境内などに良く見かけるクスノキは、桜の花が終わり新芽が出そろったころから一斉に落葉を始めます。そう、クスノキでは春が落葉の季節なのですね。

では落ちた葉は、去年の新芽で一年だけのものだったのでしょうか。シイノキやシラカシ、タブノキ、アオキなどではどうでしょう。

枝先から「今年の枝」「去年の枝」「3年目の枝」…と順にたどって、葉っぱの付いている枝はどこまでかを見ると、葉っぱは何年もっているかわかってきます。常緑樹といっても同じ葉っぱが何年も何十年もそのまま繁っているとは限らないのですね。

ところで、葉っぱもそうですが樹そのものは何年生き続けられるのでしょう。

樹の寿命を考えるきっかけになったのは、ミズキの道・樹木ウォッチング[12]の「クサギ」が姿を消してしまったことでした。花実のきれいなことや葉っぱの匂いも好きな木で樹木ウォッチングの楽しみの一つだったのですが、どうしたのでしょう。何かに食われてしまったのか、寿命が尽きたのでしょうか。

縄文杉や箒杉、鎌倉鶴岡八幡宮の大銀杏など樹齢何千年という有名な巨樹もありますが、クサギの巨樹は見たことがありません。ムラサキシキブの巨樹も見たことがありません。だとすると、クサギやムラサキシキブのなどの寿命は何年くらいなのでしょう。いろんな図鑑や参考書を見ましたが、樹の寿命の記述はなかなか見つかりません。

葉っぱの寿命、樹の寿命を考えると、今元気でいる樹が一層愛おしく見えてきます。
           
            変な名前のシダ
(2008年8月)

長倉町の入口から入り、もうすぐミズキの谷かなというところで左手にある観察案内板に「このガケには、シダがはえています。このシダにはコモチシダという変な名前がついています。なぜ、コモチシダなのでしょう?」と書いてあります。
別段、変な名前とは、思わないのですが、「コモチ・・・」と聞くとくいしん坊の私は、「子持ちコンブ」とか「子持ワカメ」とを連想してしまいます。葉っぱに卵がついている(?)シダなら葉の裏側に胞子がついているのはよく見かけるので、特にこのシダだけではありませんよね。 では、どうして?

観察案内板には「ときどき葉のふちに芽を出してそれで増えることもあります」と書いてありました。ときどきってどんな時?
横浜自然観察の森では、毎年8月に入ってから・・・7月中には見たことがありません・・・です。
葉の先に、数ミリほどのスプーンのような形の小さな芽が付いているのが見られます。触ると簡単に落ちてしまいます。観察案内板の近くでは、どういうわけかあまり子供が見つかりませんが、森の家の前や裏の駐車場へ下がる道では、たくさん見られます。夏休みの時期になると孫に会いに行くような気分で探しに行くのが、毎年の楽しみなのです。余談ですが、ニュージーランドへ行った時に見つけ「コモチシダだ!」と私が言うのを聞いた現地のガイドが「Hen & Chicken Fern」と教えてくれました。さしづめ「めんどりとひよこ羊歯」とでもいうところでしょうか(英語圏共通の呼び名なのかニュージーランドだけなのか浅学の私はわかりません。見つけたのは南半球なので2月でした。)

              毒だぁ!(2008年6月

そこらここらによく見かける「ドクダミ」は、名前は毒でも毒ではなく解毒とかその他いろいろな効能をもつ薬草であることは、ご存じのとおりです。
ところが、「ドクウツギ」は、本物の毒、しかも猛毒だそうです。日本三大毒草として「ドクウツギ」「ドクゼリ」「トリカブト」と毒草のトップに掲げる人がいるくらいです。横浜自然観察の森の中では「タンポポの道」近く、トンボ池のほとりに見事な姿を見せてくれます。樹高は、人の背丈ほどですが、4月頃から花を咲かせ、このゴロ報が届くころは、赤い実をつけ、秋には黒紫色に熟します。今頃はかなり派手な色で、「毒々しい」という表現がピッタリ、遠くからでも一目でわかる樹です。(注意標識がかけてあります)実や葉だけでなく全体に毒があり、生の葉24gが致死量とか、間違って食べた子が死んでしまったとか、別名が「一郎兵衛殺し」とか、恐ろしげな話がいっぱいです。毒の成分から中毒症状や病理所見を探してみると、いずれもかなり激しいもので、楽には死ねないようです。いろんなことを試してみたい私ですが、これだけは、怖くて食べられません。
ところで、このドクウツギの実を食べる鳥や虫はいないのでしょうか。だとしたら何のためにそんな派手な色、形をしているのでしょう。時間を作って食べに来る鳥がいないか、葉っぱを食っているやつはいないか、食痕はないか、探してみませんか。見つけたら是非お話を聞かせてください。

            雌雄異株・同株(2008年4月

私の好きなミズキの道を歩くときの必携ツールに樹木ウォッチングマップがあります。マップにのった樹木番号1番から50番の樹々を毎回全部見るとは限りません。何本かを見るだけの日もあります。
このゴロ報が届くころは、新芽が萌えだし、28番「コクサギ」や39番「キブシ」などが花盛りでしょうが、このコクサギやキブシなどには雄株と雌株とがあることをご存知でしょうか。樹木ウォッチングマップ50番のうち、このコクサギ、キブシをはじめ2番「アカメガシワ」から50番「ヌルデ」までの15種に★雌雄異株のマークがついています。異株といわれるとおり、雄株には雄花だけが、雌株には雌花が咲き、実がつきます。
ところで、1番「ケヤキ」や9番「カラスザンショ」など10種には☆雌雄同株のマークがついています。一つの花にオシベとメシベを備えた両性花を咲かせるものも広い定義では雌雄同株ですが、この10種では一つの株に雄花と雌花の単性花の両方が咲きます。
花や実の有無で雌雄を見分けることはできますが、枝葉だけの時期にはよくわかりません。花の時期、実りの時期に雌雄の違いを見るのが私の楽しみの一つなのです。また、この50種の樹木だけでなく「草」「コケ」「シダ」の雌雄にも目を向けて歩くと楽しみが一段と増すことでしょう。
さあ、観察センターで樹木ウォッチングマップをもらって、ミズキの道へ出かけましょう。15種の雌雄異株の番号札のついた樹は、はたして雌雄のどちらなのでしょう。


          「倒れた樹はどうなる?」
(2008年2月

観察センター前の小道を入ると(?)の案内板を立てて根っこを見せて倒れた樹が!

普段は見ることのできない地中の根っこの様子を観察することができます。
見ると樹は小道の境目に芽生えたのですが、敷石の上まで根をのばして落ち葉やらの吹き溜まりをかぶて領域を確保していたのでしょう。
ところが、去年9月7日台風7号の大風に遭って敷石の上の根は風に吹かれて踏ん張りがきかずに倒れてしまったのでしょう。
さて、この樹の運命は、この先どうなるのでしょう。
倒れこんだ梢はモンキチョウの広場の邪魔者のようにも見えます。普通の都市公園ならば「危ない・みっともない」といわれて直ちに除去されてしまいそうです。
気になって観察センターに聞いてみましたら、「観察資源として残す」というお返事です。

嬉しい返事に思わず拍手してしまいました。
間もなく新芽の生長が始まります。枝も伸び始めます。今年・・・来年・・・何年か後どんな姿になっていくでしょうか。
「倒れてしまったから枯れてしまう?」「むっくり起き上がって真っ直ぐに立つ?」「倒れた角度のまま広場の中心に向かって伸びる?」「これからの枝は、そこから上に向かって伸びる?」「むらじいなんかの思いもつかない格好になっている?」


           「桜の葉に蜜腺」
(2007年12月

森を描く会の人が描いている桜の紅葉をみていたら、葉柄に小さな凸を描いています。

なんだろ? と私も落ち葉を拾ってよく見ると、ソメイヨシノやオオシマザクラは葉柄の上部、葉っぱの付け根に、ヤマザクラはやや下がったところにあります。
聞いてみると「蜜腺」というものだそうです。
試しに舐めてみましたが、小さすぎてか私には甘味は感じられません。
枝についている葉をみるとアリが舐めています。ついでに葉っぱについている小さな虫やら卵らしきものを運んでいるところも見ました。
ふむ、ふむ、蜜を提供してアリさんに虫取りのお手伝いを頼んでいるのだな。
ところで、「蜜」というと熟した果実を連想するので、桜の葉も落葉前で熟して蜜腺ができるのか、だとしたら、落ちて朽ちるばかりの葉の虫退治をアリさんに頼むこともないとのに?
いろいろ調べてみると、青葉のうちにもちゃんと蜜腺はあるそうです。蜜の量もアリさんを呼び寄せ、ついでに虫退治も頼めそうなほどにあるようです。ならばわかります。
来年ん青葉の時期にもう一度じっくり見せてもらいましょう。

             「なく」
(2007年10月

猛暑の夏、セミの声が森の中を占拠したかと思うばかりでしたが、気がつくと虫の声に主役の座を渡しています。あれ? セミは虫じゃないの? 鳴いている虫?
「なく」といっても「泣く」「鳴く」「啼く」「哭く」といろんな字が当てられます。
「泣く」「哭く」には人間の感情が及ぼすところに使うようで、人が鳴くとか啼くとはあまり聞きません。
「鳴く」「啼く」は辞書をみると「生物が種々の刺激によって声を発する。(鳴・啼) 鳥、獣、虫などが声を出す」(小学館ブックシェルフ)とありますが、同じに「鳴・啼」でも音の出し方は、声帯を使うものの他に、腹の中の発音筋、発音膜を使うセミ、翅と翅、翅と肢をこすり合わせるバッタやキリギリスがあるなど様々です。
人に、「鳴く」を当てるとすれば歌う・唄う・謡う・謳うでしょうが、動物たちの鳴き声には求愛、なわばり、広告、警戒、危険を告げる声があると言われます。おかしいのはカエルの仲間には、間違えられてオスに抱きつかれたオスが「僕はオスだよ!」と告げる解除音releae call があるそうです。はじき飛ばされて仰向けになったドジな奴を見かけましたがその時解除音をを出していたか、来年の春には気をつけて聞いていたいものです。
二つの音を組み合わせて鳴く「つくつくぼうし」「しじゅうから」「きりぎりす」などは、「つくつくおーしー」か「おーしーつくつく」か「ぴーつつ、ぴーつつ」か「つつぴー、つつぴー」か「ぎーす、ちょん」か「ちょん、ぎーす」か「どっちもあり」か?
鳴き終わりは判りますが、気がつくと鳴いているので鳴き始めはなかなか判りません。
秋の夜長を鳴き通す鳴き虫の声や季節の鳥の声がいつ聞かれるか、耳の楽しみは尽きることがありません。

          「植物素材のやすり」
(2007年8月

毎月第4土曜日の「自然とあそぼう」(ハンミョウの会)で、葉っぱの手触りを試してみることがあります。ヘイケボタルの湿地で人気があるのは「サンカクイ」で「フトイ」のまん丸の茎に対して同じようにスベスベでも「三角だぁ」と触った人の目が丸くなります。スベスベに対してザラザラはどうでしょう。茎に細かい棘があり、触ると痛い「ママコノシリヌグイ」とか「ミゾソバ」や、粘りつくような感じの「ヤエムグラ」のほかに「トクサ」もあります。「トクサ」は棘
ではなく、硬い感じです。
「トクサ」の名前の由来を聞くと「研草」(木賊とも書く)という字を当てるように表被細胞の細胞壁にケイ酸が蓄積して硬くなり、ものを研ぐことができることから来たと言われています。茎を煮て乾かし束にしたもので、柘植の櫛や扇子の骨を研ぐのに使っているのを見たことがあります。きれい好きな滝廉太郎が、これを使って爪を研いでいたという話を聞いたので試してみたら、ピカピカにならず白く濁ってしまいました。研ぎ方がちがったのでしょうか。小話に、明治時代の郵便夫が、わらじがあまりすり減るのを嘆き、すり減らさなさそうな材料としてトクサを使う話がある。その結果、足先からすり減って頭だけになった郵便夫は、頭を鞄に片づけて帰ったという落ちである。(小話・ウィキペディアから)
やすりにする植物では「ムクの葉」があるそうです。葉っぱの表面に細かい剛毛があってベッコウ細工などの研磨に使うと聞きました。ノギクの広場からの階段の下りに差し掛かるあたりにある樹木ウォッチングNo16がムクノキなのですが、背の高い木で葉っぱに手が届きません。やすりとして試したことはありませんが、葉っぱであることから紙やすりのような形で使うのでしょうか。
ご存知の方、お話を聞かせてください。
ページのトップへ